あらすじ
人間とは機械であり、死とは単に機械が止まっただけのこと, と信じて生命の蘇生を電気仕掛けで行う実験をしているのがフライシュフレイヤー教授だ。話は19世紀半ばのドイツはイングルスタッドという町で展開する。この町は科学の探求を異端として告発する。学生フランケンシュタインは、魂を否定する教授に反発するが、教授の娘、エリザベスと恋に落ち、一緒に教授の実験室でゴリラや毒蛇を殺してから、電気で蘇生させる実験を行ううちに、教授に感化され、魂を否定する様になる。ゴリラを殺し、電気ポンプで蘇生しようとするが失敗し、次に毒蛇で実験すると、見事に生き返る。ところが教授自身はこのヘビに噛まれて死んでしまう。エリザベスもフランケンシュタインも恐ろしい実験を止めて、結婚し「命を生み出す」ことを誓う。ところが、フランケンシュタインは秘密で夜毎に実験を行い、死体をつなぎ合わせ、電気の力によって、遂に恐ろしい形相のモンスターを造ることに成功する。それは怪力をもったまま町に出ていき、意図せずに人を殺してしまう。絞首刑を宣言され、牢獄にいるフランケンシュタインを救いにきたのはモンスターだった。こうして怪物とそれを造った者との呪縛に繋がれた関係が始まっていく.................。
プロメティウスの神話を現代のメスで解剖する
濃密な現代の神話のひとつといえるのがこの『フランケンシュタイン』。いわゆる怪奇喜劇を軸に誰にも楽しめる娯楽作品の形をとりながら、実はこの神話に潜む人間の精神の暗黒に鋭いメスで切り込む。
吸血鬼ドラキュラの恐怖の正体はわかっている。が、フランケンシュタインの造った モンスタがより恐ろしいのは正体不明だからだ。想像もつかない力で我々を誘き寄せ、理性の域を超えた次元に存在する、その未知の力にあらがえないということだ。 科学と倫理のかい離が刻々と広がっていく現在の諸問題を象徴する作品といえよう。
単に驚嘆すべきシアターというだけでなく現代の最も重要で深遠な 論題をユーモアとホラーストーリーの中に織り込んでいる、それがこの『フランケンシュタイン』だ。
Minden Tagblatt Germany
迫力があり今の時代の問題をつきつめていくドラマだ。人間の限りない傲慢が テーマであり、現代のプロメティウス神話といえる。倫理性を欠いた科学が神に 挑戦していく….そして遂にモンスターとは人間なのであること、人間こそがモンスターそのものに成り得るということが詳らかになる。深遠をさぐりながら、同時に娯楽性にも満ちた作品。
Sukurier Germany
満席の劇場で人々は爆笑でゆさぶられ、ホラーで震撼させられた…….それはこうしたシアターのみが与えてくれる実に特別な夜であった。
Bundner Tagblatt Switzerland
的を得た、不思議な迫力のあるシアターだ。
Village Voice New York
インターナショナル・シアター
カンパニー・ロンドン
(ITCL)
ロンドンを拠点に、世界で公演ツアーを行い、独特な演出で世界中の観客を魅了しているインターナショナル・シアター・カンパニー・ロンドン(以下ITCL)。今年、11月に27回目の来日公演が実現します。
今回は、シェイクスピア作品の中でも人気・知名度の高い「フランケンシュタイン」を原語上演。長年に渡る海外での英国文学作品普及に追力した功績に対して、英国王室より勲章を受賞したポール・ステッピングが脚本と演出を務めます。
日本で行われる数少ない原語公演(英語)。日本にいながら、一流の海外演劇を鑑賞できる貴重な機会。原語上演だからこそ味わえる、シェイクスピアの持つ言葉のリズムや雰囲気をご堪能ください。
キャスト CAST
東京公演
星陵会館(TEL: 03-3581-5650)
www.seiryokai.org
11月18日 土曜 2:00 pm 開演/1:30 pm 開場
(東京メトロ赤坂見附、永田町、国会議事堂前より徒歩5分)
Pコード: 372-772
京都公演
京都教育文化センター (TEL: 075-771-4221)
11月15日 火曜 6:30 pm 開演/5:45 pm 開場
(京阪電車「丸太町駅」より徒歩3分)
Pコード: 372-759
※ぴあ、ファミリーマート、サンクス,サークルK
TEL: 0570-02-9999
全国統一受付ダイヤル(公演特定可能)
TEL: 0570-02-9988(オペレーター対応電話)
全国統一演劇専用ダイヤル
http://t.pia.co.jp/